店主訪問記

2019年04月26日

有田テラス(創ギャラリーおおた)副島 真一さん/太田 瀬理菜さん

店主
(株)プレアデス
総務部長 副島 真一さん(右)
太田 瀬理菜さん

令和元年の陶器市には何かがある!?
満を持して“ねこ柄”器も新登場!

 今年のゴールデンウィークは10連休の上、令和元年を迎えるとあって116回目となる「有田陶器市」も例年以上に盛り上がりそうだ。毎年、陶器市前に訪問している『創ギャラリーおおた』さんも、今年である区切りをつけるという。『有田焼カレー』が生まれて13年目、そして誕生の地であるギャラリー&カフェも23年目に突入。紆余曲折を経て休むことなく走り続けてきた、“有田名物”が迎える新たなスタートとは…? おなじみ、広報隊長の副島さんに話を伺うと共に、焼カレーの生みの親・太田浩美会長の娘さんであり、器のキャラクターデザイナー・太田瀬理菜さんが『さがファン』初登場!


Q・昨年、『有田焼カレー』シリーズが100万食を突破しましたね。専門工場が出来た5年前に副島さんがスタッフとして加わってからの勢いがすごかったような気がします。
A・太田会長のつくる薬膳カレーの一ファンとして入社したのが5年前…。あっという間でした!今では年間約10万食がこの工場から全国へ出て行っています。そのうち6~7万食が小サイズの商品です。また同時に1年に1種だった器の柄も2種、3種と増え、各窯元とのコラボレーションも積極的に手がけられるようになりました。またここ数年で旅番組が増え、タレントさんが町を訪れる光景もなじんできましたね。400年の歴史を持つ有田町が全国区になったのは本当に喜ばしいことです。

Q・これだけ全国や海外をにぎわしているのに、5年前と変わらない3人体制というのも驚きです。昨年は国民的キャラクターまでオリジナル器にされましたよね。
A・そうそう、昨年の器『ドラえもん 有田焼カレー』も残りわずかになってしまったので、気になっている方はお早目にご注文くださいね!当社は太田会長と廉隅社長2人が自らセールスマンとして全国を渡り歩くトップセールス営業体制なので、私は広報に徹することができるんです。私はこの有田町に根を張っていますが、たまにビックリするような人と東京で出会ったというような話を会長と社長から聞きますよ。その流れで今年9月、BIGな新柄の器が登場予定です!ヒントは…“誰もが知っているキャラクター”ですね。

Q・BIG!それはとても気になります。現在は満を持して登場した『有田焼カレー ねこ柄』が大人気ですね。『さがファン』でもどんどん注文が来ています。
A・4年前、申年から干支柄を出すようになってから、キャラクターを描いた器へのリクエストを多く受けるようになっていたんですよ。でも、猫は干支に入っていなかったのでどうしようかなと思っていたんです。そこで、イヌ年とネズミ年の間をとって今年のタイミングで発売に至りました(笑)。もちろん、『干支 亥』も好評発売中です!

Q・器のデザインを手がけているのは太田会長の姪っ子さんの堀口さんと娘さん・瀬理菜さんのお2人ですよね。ぜひ開発秘話を教えてください。
A・私が『干支シリーズ』、いとこの堀口さんが今年の柄『めぐみの果実』のようなモチーフ柄を手がけています。有田町を出て、神奈川の美術大学に通っていた時に母に「干支柄を器に描いてみないか?」と声をかけられたんです。もともと絵が好きで、特に絵本に出てくるようなキャラクターを描くのが得意。将来はイラストレーターになりたいと思っていました。でも当時はビックリしましたよ。幼い頃からずっと『有田焼カレー』の歴代の器を見てきましたから、そんな毛色の違う絵を器に描いていいものか?と…。

Q・まさか自分が…?という感じでしょうか。昨年、有田町に戻ってこられて正式に入社されたんですよね。
A・そうなんです。自分が器に絵を描くなんて想像すらしていませんでした。堀口さんも言っていましたが、母は感覚肌でリクエストもざっくりしているんですよ。その分、自由に描けるのは良かったですが、渋いイメージがある有田焼の器に「こんなかわいらしい子どもっぽい絵を描いていいものか?」という不安もあり、最初は結構悩みました。

Q・最初の申年の絵柄を見ると、少し渋いような感じもしますね。
A・この頃はまだ手探りでした。今までの絵柄にならって、あまりキャラクター感を出さないように描いたことを覚えています。年を追うごとにだんだん弾けていっていますよね(笑)…というのも、申年を出した後、ありがたいことにお客様からの反応が想像以上に良くて、「かわいらしい器もアリだな」と思ったんです。そこで、器を手に取った方がワクワクしつつもほっこりするような、躍動感のある干支のキャラクターを描いていくようになりました。『ねこ柄』は私が一番描きたかった柄。お客様からのリクエストも多かったのですが、干支にないのであきらめていたところOKが出て…気合い入りましたね!

Q・一つの絵柄の器ができるまで、約半年かかるそうですね。『ねこ柄』『干支シリーズ』はどの点が苦労しましたか?
A・いつもこだわってギリギリになってしまうんですよ。特に『ねこ柄』の場合は時間がかかってしまいました。まず、紙に鉛筆でイラストを描きます。その後、パソコンに入力しデータ化、実際に器に絵柄を貼り付け、平面ではなく球体ではどう見えるかをチェックします。都度、会長である母や他スタッフの意見を取り入れながら、描き直しては提案するという作業を繰り返していきます。そして全体的にデザインが完成したら、絵付師さんにバトンタッチ。筆を使って手描きで器に私のイラストを描いてくれるのですが、最初は転写しているのかと思いました。実際はトレースの手法を使って描いているそうですが、ほとんど原画と変わらないんですよ!あらためて、有田町は職人の町だなあと感心しました。そして焼き上がった時の色の濃淡などをチェックするのですが、やはり、思い描いた色合いと違っていたり、例えば猫のしっぽが原画と比べてちょっと太かったり…という細かい差が発生するので、サンプルを何個もつくります。この修正作業は最低でも数回は繰り返しますね。そして器づくりに関わった人すべてが納得してはじめて、完成するんですよ。苦労も多いですけど、出来上がった時の達成感はたまりません!

Q・この手間と時間をかけた“手作り感”が人気の理由なんでしょうね。
A・『ねこ柄』の場合は、猫特有の柔らかさ、丸みを帯びたかわいらしさを出せるように何度も描き直しました。また猫の気まぐれさや突拍子のない行動など、“猫あるある”をふんだんに取り入れて描きました。実は、モデルはうちで飼っているエビちゃんとカニちゃん。一緒に住んでいるからこそ、そんなに苦労もなく楽しく描けましたね。猫好きなら「あ~わかる」というような、思わずクスッと笑ってしまうようなデザインになっています。

Q・すごくわかります(笑)。幼い頃からお母様の働く姿を見てこられたわけですよね。今、有田町に帰ってきて、どういう思いで働いていますか?
A・『有田焼カレー』が駅弁としてデビューして、売れずに苦労していた母の姿も知っています。2008年にギャル曽根さん出演のテレビ番組、全国駅弁ランキングで1位になった時は高校生でした。高校生までは有田町は何もない町だと思い、上京して大好きな絵を勉強させてもらい、母にはとても感謝しています。今は町に若い人も増えて、オシャレなカフェやレストランで活躍されています。私もその一人になれたらいいなと思っています。それが町への、母への恩返しになれば…と思っています。今は人の喜ぶ笑顔が見られる仕事ができて、とても楽しいですし、母が22年前にカフェを始めた理由もよくわかります!

Q・副島さん、すばらしい新スタッフが入社されましたね。令和元年の今年は『創ギャラリーおおた』が一区切りすると聞いていますが…?
A・はい!実は本店と卸団地店あらためアリタセラ店を統合して、アリタセラ店1拠点でリ・スタートすることとなりました。また、『創ギャラリーおおた』の名称や意匠も5月1日に「有田テラス」として新しく変わります。アリタセラ店も陶器市後に本店を引き継ぎ、リニューアルするのでFacebookぺ―ジでチェックしてみてください。陶器市はアリタセラ店、有田駅構内の「有田銘品館」、会場となるメインストリートを含めて約5か所で2種類1万食(『干支 亥』『めぐみの果実』)を販売します。お土産にピッタリな『有田焼カレー レトルト』も販売しますよ。陶器市自体は令和元年に絡んだいろんなイベントを実施します。もちろん陶器市シーズンでなくても窯元めぐりやグルメなど有田町は散策にピッタリな町ですので、ぜひいらしてください!


★有田陶器市2019の情報はコチラ(出店情報が乗ったMAPもダウンロードできます)


◆全国のイベントで『有田焼カレー』の焼きたてをどうぞ!◆

6/19(水)~6/25(火)日本橋三越店 地下1階【がばいうまかぁ 佐賀特集】

7/10(水)~7/16(火)伊勢丹新宿店本館地下1階フードコレクション
【九州がもっと好きになる~夏の九州特集】

ねこ柄ねこ柄
ねこ柄ねこ柄
カルタ遊びをしていて途中で飽きてやめてしまう猫、毛糸で遊んでいて巻かれてしまう猫、など猫の気まぐれさや突拍子のない行動など、猫の特徴をとらえたかわいらしい『ねこ柄』

めぐみの果実柄めぐみの果実柄
干支亥干支亥
絵柄が浮き出すようなデザインの『めぐみの果実』は今までになかったフルーツ柄。『干支亥』は遊び心たっぷりのイラストがちりばめられている

有田焼カレー器集合有田焼カレー器集合
器に何匹いるか探すのも楽しみな歴代の『干支シリーズ』。左奥より時計回りに『干支 申』、『干支 酉』、『干支 亥』『干支 戌』

創ギャラリーおおた店内創ギャラリーおおた店内
創ギャラリーおおた店内創ギャラリーおおた店内
2018年、有田焼卸団地が『アリタセラ』としてリニューアルオープン。宿泊施設も兼ね揃え、より観光客が楽しめるようなスポットに。今年『創ギャラリーおおた』本店が移転・統合という形でアリタセラ店がリニューアルオープン予定だ

工場工場
工場内では1日最大約5000個の焼カレーをつくることができ、毎日全国各地に直送している。秘伝のレシピは門外不出、最後は人の手で鍋を慎重にかき混ぜて仕上げる

>> 「創ギャラリーおおた」の商品はこちらからご購入いただけます。

取材:森泉敦子



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Posted by さがファンショッピング  at 14:00 │Comments(0)有田テラス(創ギャラリー おおた)

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