店主訪問記

2021年04月01日

「サイクルショップ サンダーロード」さん

店主
サイクルショップ
サンダーロード
西山 正晃さん

スポーツバイクで日常を快適に
サイクルライフを楽しんで!

 『店主訪問記』街中バージョン2回目は、『サンダーロード』さん。佐賀市中心部・656広場のすぐ近く、今、いろんな店が集い、続々と新しいショップがオープンしている呉服元町にあるサイクルショップです。目をひくグリーンの看板にカフェ?と勘違いするような、オシャレなエントランス…さがファンスタッフにとっても前から気になる存在でした。今回は代表の西山さんに自転車アレコレをインタビュー。店内に入る前と後では…全然自転車への印象が変わっていました!

スポーツだけじゃない、街乗りにもピッタリ

Q・最近は通勤、通学にスポーツタイプの自転車に乗っている人も増えましたね。カッコいいですが、敷居が高そうなイメージがあります。
A・スポーツバイクといっても、たくさん種類があるんですよ。大きくわけるとロードバイクにマウンテンバイク、クロスバイクなどがあります。パッと見、同じような形に見えますが、用途が全然違うんです。例えば小径ホイールのミニベロにもスポーツタイプがあります。タイヤが小さいからたくさん漕がないとキツそうと言われるお客様も多いですが、ペダル部分のギアが大きいので、ひと漕ぎでたくさんタイヤが回転するから、快適に走れます。ちょっと買い物などもラクラクですよ。

Q・確かに見た目だけで判断していました。ミニベロも形だけだと逆にスポーツバイクに見えないですよね。自転車というと「ママチャリ」かそうでないか、に2分化されている気がします。
A・ママチャリ文化があるのは日本だけなんですよ。今、ネットや量販店、ホームセンターには驚くほど安い価格で自転車が販売されています。ママチャリなんて1万円を切るものもありますよね。見た目の話ですが、スポーツバイクの形をしていてもママチャリと変わらないものもたくさんあります。スポーツバイクはママチャリと違って使っている素材や部品が全然違うんですよ。だから軽いし、振動も吸収されやすく、乗り心地がいいのはもちろんですが、定期的にメンテナンスを行っていけば10年以上乗り続けられます。

Q・下手したら、ママチャリの整備費が購入費を上回ることがありますよね。初期投入が安いからといって、乗り心地が悪くて結局は粗末に扱ってしまうのかもしれません。
A・それも悲しい話ですし、エコじゃないですよね。乗り捨ても少なくありません。今は耐久性を度外視し、安さをウリにして数をさばく自転車の販売方法が増えてきています。高性能のスポーツバイクの値段は高くて当たり前なんですが、なかなか一部の人にしか、その良さが浸透していないのが現状です。スポーツバイクはネットでの販売を禁止しています。

自転車を日常の相棒に。自分に合えば手をかけたくなる

Q・今、自転車に怖くて乗れないんですよ。学生時代はママチャリでしたが、大事にしていましたね。自分好みのハンドルやカゴをつけて乗っていました。
A・スポーツバイクだからといってカゴをつけてはいけない決まりはありません。自分好みにカスタムできるのも魅力の一つです。自分のお気に入りのものは、自転車じゃなくても大切にしますよね。自転車が怖いのは、きっと以前に合わない自転車に乗っていたからではないでしょうか?

Q・はい。社会人になってからは人から譲り受けたもので乗り心地も悪く、手もかけていませんでした。そして結局盗まれて…ごめんなさいと言いたいです。
A・お客様が来店した際は、必ずどんな乗り方をしているか(街乗り、趣味でツーリング、レースなど)をお聞きします。それから自転車のタイプを探っていき、サドルやハンドルの高さを合わせ、細かいところまで調整します。車種によっては試乗も可能です。初めての方は乗り方、降り方も指導させていただきます。
サドルの高さ一つで、乗り心地も大きく変わります。快適に乗ることができて、見た目もオシャレなら手をかけたくなりますよ。自転車が日常の一部となり、相棒のような存在になればいいですよね。私は自転車を売るだけじゃなく、サイクルライフを提案したいんです。

Q・『サンダーロード』さんには、マニアだけじゃなく、幅広い客層が集まるんですね。
A・佐賀県内ではスポーツバイク専門店は少ないんですが、その中でも、取り扱いブランドが多い方ではないでしょうか。福岡や長崎の専門店にもないブランドも扱っているので、県外からのお客様もいらっしゃいますよ。お客様の中でも、来店してすぐに「この自転車ください」と言われる詳しい方もいらっしゃいますが、初めての方には必ずヒアリングをします。乗り方が合わない方も中には希ですがいらっしゃるからです。店にはマニアだけではなく、お子様からご年輩の方、サラリーマン、学生も多いですね。最近では女性客が増えています。

Q・西山さん自転車博士ですね。自転車への愛を感じます。
A・単純に好きなんですよ。自転車流通の特性上、多くのブランドを仕入れるほど、販売するのが大変で、儲けは少ないんですが(笑)、ここで新たに自転車と出会って笑顔になっていくお客様や、メンテナンスで再来店してくれるお客様と自転車談義をするのが何よりも楽しいですね。店で出会ったお客様同士がサークルをつくって、月に1回ツーリングイベントを開催しています。実は今、三瀬村の山中にマウンテンバイクのコースを仲間とつくっているんですよ。店のお客様やほかのスポーツバイク専門店の方と協力し合って、時間をつくってはスコップを持って山に入っています!楽しいですよ。

自転車は“命”をあずけるもの

Q・スポーツバイクへの考え方が変わってきました。今まで、たくさんスポーツバイクブームがありましたよね。
A・ブームって必ず終わるものですよね。20年以上前、マウンテンバイクブームがありました。その後、ロードバイクブームが起こりました。でも終わったのはなぜかというと、ひとこと、使いにくかったからです。自転車には用途があると言いましたが、カッコいいからと、マウンテンバイクを街乗りに使っても重たい、遅いとストレスを感じたり、ロードバイクを通勤や通学に使っても、道によっては乗り心地が悪いと感じたりするかもしれません。スポーツバイクは、日本人の趣味の一つになってきてはいますが、ブームに踊らされて高価な自転車を購入してほしくはないですね。

Q・今、自転車同士の事故も多いですよね。それはマナーももちろんですが、合わない自転車に乗っているという理由もありますか?
A・自転車は乗り物なのでバイクや車と一緒なんですよね。命を預けるものですから、マナーを守り、不具合がないかどうかをチェックして乗るのは当然なんですが、圧倒的に無法地帯なところがあります。街中でも自転車同士の事故も後を絶ちません。ママチャリの件と同じく、そこがジレンマでもありますね。実は自転車の発祥地であるヨーロッパでは、自転車の価格は日本よりも高いんですよ。日本でも、最近ようやく自転車専用道路ができましたが、町のエリアによって歩行帯の中に道路があったり、左側通行を無視しているような道路があったり、と混とんとしているんです(苦笑)。

Q・西山さんは、自転車を通してより快適で楽しい暮らし方を提案したいとおっしゃいますが、そこには安心&安全のサイクルライフも含まれているんですね。
A・はい。いまだに飲酒運転やスマホを眺めながらの運転、音楽を聴きながら運転する人の姿も見かけます。安心して、安全に自転車を日常で、趣味で楽しんでほしい、そういった啓蒙活動のようなこともいずれはしていきたいと思っています!

【DATA】
サイクルショップ サンダーロード
■住所:〒840-0824 佐賀市呉服元町2-30 MAP
■TEL:0952-37-8993
■営業時間 12:00~20:00(月曜・火曜・木曜・金曜)、10:00~20:00(土曜)、10:00~18:00(日曜)
■定休日 水曜
■駐車場 近隣にコインパーキングあり

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HP:http://cs-thunderroad.com/
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E-mail:cs.thunderroad@gmail.com

サンダーロード外観サンダーロード外観
サンダーロード外観サンダーロード外観
656広場のすぐ隣にある『サンダーロード』。最近改装して2階まで吹き抜けにし、よりワクワクする空間に変身したばかり。現在、裏庭を改装中で、初夏頃にはお客さん同士でBBQを行う予定だとか

サンダーロード店内サンダーロード店内
サンダーロード店内サンダーロード店内
ところ狭しと並ぶ魅力的なスポーツバイクたちは、イタリア、北欧、アメリカのバイクブランドのもので、佐賀県内ではここでしか手に入らない自転車ばかり

サンダーロードイメージサンダーロードイメージ
サンダーロード試乗車サンダーロード試乗車
店内の装飾は絵を描くことやデザインが好きな西山さんがすべて行い、もちろん棚もDIY。店の外は歩行者天国なので、試乗もラクラク。スポーツバイク初体験の『さがファン』スタッフたちもテンションアップ!ぜひ、興味がある方は一度『サンダーロード』さんを訪ねてほしい

取材:森泉敦子

  


Posted by さがファンショッピング  at 10:29Comments(0)サイクルショップ サンダーロード