2020年05月01日
有田テラス「有田焼カレー」副島 真一さん/椛島 裕二さん
(株)プレアデス
総務部長 副島 真一さん(左)
料理長兼工場長 椛島 裕二さん(右)
5/5までWeb有田陶器市開催!!
“サンリオキャラクター”器も!
このGW、117年目を迎えるはずだった「有田陶器市」。新型コロナウイルスの影響で無期限延期となり、戦後以来初の苦境に立たされることに。しかし、長年先人たちが築いてきた有田陶器市、コロナに負けてはいられない!通常、陶器市が開催される4/29~5/5まで『Web有田陶器市』を開催。家でもお気に入りの器を通常よりおトクに購入できるとあって、全国のファンを喜ばせている。『創ギャラリーおおた』あらため『有田テラス』さんも参戦。ハローキティなど国民的キャラクターとコラボした“サンリオキャラクター”も登場!今回は『さがファン』初、Zoom取材で話を伺った。
Q・3月末に「有田陶器市」の無期限延期が決まり、この1カ月間、有田町はどのような状況でしたか?
A(副島)・まず、町から外国人観光客はもちろん、観光客が激減しました。そして陶器市がこの時期に開催されないという事態は、昭和20年(1945年)の戦後4年の間中止になって以来のことです。そして、先人たちが明治29年(1896年)から116回も築いてきた、歴史のある陶器市をここで盛り下げてはいけない!と関係者が集い、知恵を出し合って『Web有田陶器市』の開催を決定しました。
Q・お買い上げ2,000円(税込)以上、全国送料無料!とかなりおトクですね。
A(副島)・毎年、全国から交通費をかけて有田町にいらっしゃるファンの方々にはかなりおトクですよ!町のにぎわいや人々の触れ合いが見られないのが残念ですが、130店が出店し、10,000種類の器が専用Webサイトを彩っているのでぜひ、ご覧いただき、期間中は大いに“おうちショッピング”を楽しんでください!もちろん、通常の陶器市と同じく、売り切れご免!ですので、お気に入りの窯元やショップは随時チェックしてくださいね。
Q・椛島料理長は『さがファン・店主訪問記』初登場!『有田焼カレー』の影の立役者ですね。
A(椛島)・実は料理長になって11年になります。『有田焼カレー』の専門工場ができて5年ですので、ギャラリー&カフェ(前本店「創ギャラリーおおた」)時代から『有田焼カレー』に向き合ってきました。現在は新型コロナウイルスの影響で、出荷数は減ってしまいましたが、工場は毎日稼働しています!残念ながらギャラリー&カフェ「アリタセラ店」は現在閉めている状態ですが、いつ開店してもいいように準備しています。また百貨店のイベントがすべて中止になってしまいましたが、商品自体は置いていただいていて、新しい企画も生まれていますので休むヒマはありませんね。
Q・2年前、『有田焼カレー』シリーズが100万食を突破し、今では年間約10万食が工場から全国へ出て行っています。今思うと、まさかカフェの厨房でカレーを作っていたとは…!
A(椛島)・そうなんですよね。陶器市前や百貨店のイベント前は、ギャラリー&カフェの営業が終わってから、小さな厨房で何回も何回も鍋をかえ、何百食と『有田焼カレー』をつくっていました。今思うとよくやっていたなーと(笑)。私はもともと有田町出身ですが、佐世保のホテルにずっと勤務していて、逆に有田町のことをあまり知らなかったんです。ある時、地元の有田に転職しようかと考えていたところ、元同僚に偶然連れて行ってもらった店が、前本店の「創ギャラリーおおた」でした。
Q・広報隊長・副島さんもですが、スタッフの方はほとんどが太田会長のつくる焼カレーや料理のファンで入社されていますよね!
A(椛島)・実は私は当時、初めて伺ったんです。駅弁として生まれて鳴かず飛ばずだった『有田焼カレー』が2008年、テレビ番組「ギャル曽根が食いまくって決める!全国47都道府県激うま駅弁ランキン」に取り上げられ、1位をとって、一夜にして大ブレイクした時ですよ。お店は人不足で大変で…そこで太田会長と話をして、その想いに心を打たれて入社を決意しました。
Q・それまではホテルで幅広い料理を手がけていたわけですよね。正直、カレー1本にしぼることに不安はありませんでしたか?
A(椛島)・逆にワクワク感の方が勝りましたね。ギャラリー&カフェのメニューはカレーだけではありませんが、1つのメニューを究めていくということは、ハードルも高いし、しかも太田会長しか知り得ない、秘伝のレシピを預かるわけですから責任も大きいです。
カレーの味はまず、変わってはいけないもの。継続して安定した味をご提供していくために、秘伝のレシピと向き合ってきました。また、最近では太田会長と相談しながら“進化する焼カレー”にも積極的に着手しています。少し甘味を足したり、トレンドを取り入れたり(百貨店催事用の「トマトカレー」など)、と味も進化しているんですよ。昨年は、催事用に「3種のチーズカレー」をつくったところ、好評でした!
Q・それはおいしそうですね!ぜひ『さがファン』でも限定で発売してほしいです。工場では何人体制で『有田焼カレー』をつくっているのですか?
A(椛島)・これからもいろんな焼カレーをつくっていきたいという思いはあります!社員は3名で、1日約500~1000食をつくっています。陶器市やイベント、催事の前には2~3名のパートさんに手伝ってもらっていますね。
Q・たった3名で全国ならず、海外のファンを魅了する味を生み出しているとは…!しかも椛島さんは工場長を兼ねているので、大忙しですね。
A(椛島)・工場でのカレーづくり、またギャラリー&カフェ「アリタセラ店」の厨房は後輩に任せられるよう、現在は後進の育成に力を注いでいます。私自身はメニューの開発や、食のイベント、全国の百貨店の催事に携わることが多く、実演販売をすることもあります。前店舗で厨房を預かっていた時は、地元や観光客のお客様との触れ合いも多く、顔が見えるシェフ、という立場だったのですが、現在は『有田テラス』全体を支える料理長兼工場長として、信念をもって仕事に取り組んでいます。
Q・副島さん、また今年の器柄も「ドラえもん 有田焼カレー」に続き、BIGですね!
A(副島)・今度はサンリオキャラクターズとのコラボです!『サンリオキャラクターズ 有田焼カレー小サイズ』、こちらも「ドラえもん」に続き大好評で、今年初めの駅弁シーズンの催事でも完売寸前でした。1月の新宿・京王百貨店では開店前に行列が出来ていましたが、一番前に並んでいたお客様のお目当てが、『サンリオキャラクターズ 有田焼カレー小サイズ』だったらしいんですよ。それをテレビで観た方が教えてくれて…嬉しかったですね。午前中には約200個が売れ、催事全体では約3000個を販売しました。
Q・なぜ、この3キャラクターにしぼったんでしょうか?またサンリオキャラクターといえば、あまり男性にはなじみがない気もしますが…?
A(副島)・さすがにみなさんハローキティは知っているでしょう(笑)。でもお客様は圧倒的に女性が多いですね。しかも、年齢層が幅広いところがサンリオキャラクターの人気の強さを感じさせます。今回はハローキティ、リトルツインスターのキキとララ、けろけろけろっぴの競演です。こちらはサンリオさんがもともとつくっていたオリジナルデザインで、『有田焼カレー』の器に忠実に描いたコラボ商品です。担当したデザイナー、太田瀬理菜によると、各キャラクターの表情、濃淡の出し方が大変だったそうですよ。
Q・『有田テラス』のデザイナーのお2人、太田瀬理菜さんも堀口めぐみさんもサンリオキャラクターには大喜びだったと聞いています。
A(副島)・それは太田会長と一緒に盛り上がっていましたよ!また今年も3柄出しているんですが、メインの『有田焼カレー 市松桜』は堀口めぐみによるデザインです。こちらは東京オリンピックのロゴを意識しました。残念ながら、オリンピックも延期になってしまいましたが、レアな器にもなりそうです。また昨年5月に「創ギャラリーおおた」から“いろんな人に集ってもらいたい”という意味の『有田テラス』に名称・意匠を変更したとき、商品パッケージのロゴやデザインも一新しました。色合いもオリンピックを意識して、濃紺やピンク色を使っています。おなじみ干支シリーズ『干支 子』もかわいらしいねずみたちがいっぱいです。ぜひ『有田焼カレー ねこ柄(小サイズ)』とご一緒にどうぞ。
Q・他の食品メーカーさん等とともに、コロナ支援キャンペーンを展開するなど、積極的に活動されている『有田テラス』さん。今、先が見えずに不安でいっぱいの世の中です。有田町も大変ですが、最後に力強いメッセージをいただけませんか?
A(椛島)・今は力を蓄える時です。必ずコロナは終息しますから、その時に向けて心は構えておきたいですね。必ず、みなさんが笑顔でギャラリー&カフェ「アリタセラ店」で、そして全国のイベントや百貨店で『有田焼カレー』を楽しめる日がやってきます。それまでは家でぜひ、進化し続ける焼カレーを味わってください!『有田焼カレー』は身体に優しい薬膳カレー。ここ有田町からずっとみなさんへパワーを送り続けます!
(副島)・『有田焼カレー』をご注文される時、お客様から「頑張ってください」「応援しています」というメッセージを寄せられることが多くなり、とても感激しています。私たちは美味しいグルメを通して、みなさんを励ます立場なのに、逆に励まされています!よりいっそう、みなさんが喜んで笑顔になってもらえるような商品づくりを行っていきますので、期待していてください。今月、来月は母の日、父の日ギフト展開も予定しています。コロナが終息したら、ぜひ、有田町に足を運んでください!みなさまにお会いできる日を楽しみにしています!
■最新情報はコチラから■
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優しいタッチに癒される『サンリオキャラクターズ有田焼カレー(小)』。サンリオキャラクターの代表・ハローキティにリトルツインスターのキキとララ、けろけろけろっぴのいつもとは違う表情にほっこり
おなじみの干支シリーズは『干支 子』。サイズを2種類そろえても。チーズに乗って釣りをしたり、おにぎりをほおばったり、鼠?力車(人力車)に乗ったり…。かわいらしいねずみたちがいっぱい
サイズ大小2種類ある『市松桜』。東京オリンピックのロゴを意識した市松柄に優しい桜柄がマッチ。外側はシンプル。焼カレーをいただくと内側のポップな市松柄が現れるのも楽しい
2018年、有田焼卸団地が『アリタセラ』としてリニューアルオープン。宿泊施設も兼ね揃え、より観光客が楽しめるようなスポットに。2019年、5月に前本店『創ギャラリーおおた』も移転・統合しギャラリー&カフェ『アリタセラ店』として再スタートを切った。今は新型コロナウイルスで休業中だが、すぐににぎわいを見せてくれることだろう
工場内では1日最大約5000個の焼カレーをつくることができ、毎日全国各地に直送している。秘伝のレシピは門外不出、最後は人の手で鍋を慎重にかき混ぜて仕上げる
取材:森泉敦子
2019年04月26日
有田テラス(創ギャラリーおおた)副島 真一さん/太田 瀬理菜さん
(株)プレアデス
総務部長 副島 真一さん(右)
太田 瀬理菜さん
令和元年の陶器市には何かがある!?
満を持して“ねこ柄”器も新登場!
今年のゴールデンウィークは10連休の上、令和元年を迎えるとあって116回目となる「有田陶器市」も例年以上に盛り上がりそうだ。毎年、陶器市前に訪問している『創ギャラリーおおた』さんも、今年である区切りをつけるという。『有田焼カレー』が生まれて13年目、そして誕生の地であるギャラリー&カフェも23年目に突入。紆余曲折を経て休むことなく走り続けてきた、“有田名物”が迎える新たなスタートとは…? おなじみ、広報隊長の副島さんに話を伺うと共に、焼カレーの生みの親・太田浩美会長の娘さんであり、器のキャラクターデザイナー・太田瀬理菜さんが『さがファン』初登場!
Q・昨年、『有田焼カレー』シリーズが100万食を突破しましたね。専門工場が出来た5年前に副島さんがスタッフとして加わってからの勢いがすごかったような気がします。
A・太田会長のつくる薬膳カレーの一ファンとして入社したのが5年前…。あっという間でした!今では年間約10万食がこの工場から全国へ出て行っています。そのうち6~7万食が小サイズの商品です。また同時に1年に1種だった器の柄も2種、3種と増え、各窯元とのコラボレーションも積極的に手がけられるようになりました。またここ数年で旅番組が増え、タレントさんが町を訪れる光景もなじんできましたね。400年の歴史を持つ有田町が全国区になったのは本当に喜ばしいことです。
Q・これだけ全国や海外をにぎわしているのに、5年前と変わらない3人体制というのも驚きです。昨年は国民的キャラクターまでオリジナル器にされましたよね。
A・そうそう、昨年の器『ドラえもん 有田焼カレー』も残りわずかになってしまったので、気になっている方はお早目にご注文くださいね!当社は太田会長と廉隅社長2人が自らセールスマンとして全国を渡り歩くトップセールス営業体制なので、私は広報に徹することができるんです。私はこの有田町に根を張っていますが、たまにビックリするような人と東京で出会ったというような話を会長と社長から聞きますよ。その流れで今年9月、BIGな新柄の器が登場予定です!ヒントは…“誰もが知っているキャラクター”ですね。
Q・BIG!それはとても気になります。現在は満を持して登場した『有田焼カレー ねこ柄』が大人気ですね。『さがファン』でもどんどん注文が来ています。
A・4年前、申年から干支柄を出すようになってから、キャラクターを描いた器へのリクエストを多く受けるようになっていたんですよ。でも、猫は干支に入っていなかったのでどうしようかなと思っていたんです。そこで、イヌ年とネズミ年の間をとって今年のタイミングで発売に至りました(笑)。もちろん、『干支 亥』も好評発売中です!
Q・器のデザインを手がけているのは太田会長の姪っ子さんの堀口さんと娘さん・瀬理菜さんのお2人ですよね。ぜひ開発秘話を教えてください。
A・私が『干支シリーズ』、いとこの堀口さんが今年の柄『めぐみの果実』のようなモチーフ柄を手がけています。有田町を出て、神奈川の美術大学に通っていた時に母に「干支柄を器に描いてみないか?」と声をかけられたんです。もともと絵が好きで、特に絵本に出てくるようなキャラクターを描くのが得意。将来はイラストレーターになりたいと思っていました。でも当時はビックリしましたよ。幼い頃からずっと『有田焼カレー』の歴代の器を見てきましたから、そんな毛色の違う絵を器に描いていいものか?と…。
Q・まさか自分が…?という感じでしょうか。昨年、有田町に戻ってこられて正式に入社されたんですよね。
A・そうなんです。自分が器に絵を描くなんて想像すらしていませんでした。堀口さんも言っていましたが、母は感覚肌でリクエストもざっくりしているんですよ。その分、自由に描けるのは良かったですが、渋いイメージがある有田焼の器に「こんなかわいらしい子どもっぽい絵を描いていいものか?」という不安もあり、最初は結構悩みました。
Q・最初の申年の絵柄を見ると、少し渋いような感じもしますね。
A・この頃はまだ手探りでした。今までの絵柄にならって、あまりキャラクター感を出さないように描いたことを覚えています。年を追うごとにだんだん弾けていっていますよね(笑)…というのも、申年を出した後、ありがたいことにお客様からの反応が想像以上に良くて、「かわいらしい器もアリだな」と思ったんです。そこで、器を手に取った方がワクワクしつつもほっこりするような、躍動感のある干支のキャラクターを描いていくようになりました。『ねこ柄』は私が一番描きたかった柄。お客様からのリクエストも多かったのですが、干支にないのであきらめていたところOKが出て…気合い入りましたね!
Q・一つの絵柄の器ができるまで、約半年かかるそうですね。『ねこ柄』や『干支シリーズ』はどの点が苦労しましたか?
A・いつもこだわってギリギリになってしまうんですよ。特に『ねこ柄』の場合は時間がかかってしまいました。まず、紙に鉛筆でイラストを描きます。その後、パソコンに入力しデータ化、実際に器に絵柄を貼り付け、平面ではなく球体ではどう見えるかをチェックします。都度、会長である母や他スタッフの意見を取り入れながら、描き直しては提案するという作業を繰り返していきます。そして全体的にデザインが完成したら、絵付師さんにバトンタッチ。筆を使って手描きで器に私のイラストを描いてくれるのですが、最初は転写しているのかと思いました。実際はトレースの手法を使って描いているそうですが、ほとんど原画と変わらないんですよ!あらためて、有田町は職人の町だなあと感心しました。そして焼き上がった時の色の濃淡などをチェックするのですが、やはり、思い描いた色合いと違っていたり、例えば猫のしっぽが原画と比べてちょっと太かったり…という細かい差が発生するので、サンプルを何個もつくります。この修正作業は最低でも数回は繰り返しますね。そして器づくりに関わった人すべてが納得してはじめて、完成するんですよ。苦労も多いですけど、出来上がった時の達成感はたまりません!
Q・この手間と時間をかけた“手作り感”が人気の理由なんでしょうね。
A・『ねこ柄』の場合は、猫特有の柔らかさ、丸みを帯びたかわいらしさを出せるように何度も描き直しました。また猫の気まぐれさや突拍子のない行動など、“猫あるある”をふんだんに取り入れて描きました。実は、モデルはうちで飼っているエビちゃんとカニちゃん。一緒に住んでいるからこそ、そんなに苦労もなく楽しく描けましたね。猫好きなら「あ~わかる」というような、思わずクスッと笑ってしまうようなデザインになっています。
Q・すごくわかります(笑)。幼い頃からお母様の働く姿を見てこられたわけですよね。今、有田町に帰ってきて、どういう思いで働いていますか?
A・『有田焼カレー』が駅弁としてデビューして、売れずに苦労していた母の姿も知っています。2008年にギャル曽根さん出演のテレビ番組、全国駅弁ランキングで1位になった時は高校生でした。高校生までは有田町は何もない町だと思い、上京して大好きな絵を勉強させてもらい、母にはとても感謝しています。今は町に若い人も増えて、オシャレなカフェやレストランで活躍されています。私もその一人になれたらいいなと思っています。それが町への、母への恩返しになれば…と思っています。今は人の喜ぶ笑顔が見られる仕事ができて、とても楽しいですし、母が22年前にカフェを始めた理由もよくわかります!
Q・副島さん、すばらしい新スタッフが入社されましたね。令和元年の今年は『創ギャラリーおおた』が一区切りすると聞いていますが…?
A・はい!実は本店と卸団地店あらためアリタセラ店を統合して、アリタセラ店1拠点でリ・スタートすることとなりました。また、『創ギャラリーおおた』の名称や意匠も5月1日に「有田テラス」として新しく変わります。アリタセラ店も陶器市後に本店を引き継ぎ、リニューアルするのでFacebookぺ―ジでチェックしてみてください。陶器市はアリタセラ店、有田駅構内の「有田銘品館」、会場となるメインストリートを含めて約5か所で2種類1万食(『干支 亥』・『めぐみの果実』)を販売します。お土産にピッタリな『有田焼カレー レトルト』も販売しますよ。陶器市自体は令和元年に絡んだいろんなイベントを実施します。もちろん陶器市シーズンでなくても窯元めぐりやグルメなど有田町は散策にピッタリな町ですので、ぜひいらしてください!
★有田陶器市2019の情報はコチラ(出店情報が乗ったMAPもダウンロードできます)
◆全国のイベントで『有田焼カレー』の焼きたてをどうぞ!◆
6/19(水)~6/25(火)日本橋三越店 地下1階【がばいうまかぁ 佐賀特集】
7/10(水)~7/16(火)伊勢丹新宿店本館地下1階フードコレクション
【九州がもっと好きになる~夏の九州特集】
カルタ遊びをしていて途中で飽きてやめてしまう猫、毛糸で遊んでいて巻かれてしまう猫、など猫の気まぐれさや突拍子のない行動など、猫の特徴をとらえたかわいらしい『ねこ柄』
絵柄が浮き出すようなデザインの『めぐみの果実』は今までになかったフルーツ柄。『干支亥』は遊び心たっぷりのイラストがちりばめられている
器に何匹いるか探すのも楽しみな歴代の『干支シリーズ』。左奥より時計回りに『干支 申』、『干支 酉』、『干支 亥』、『干支 戌』
2018年、有田焼卸団地が『アリタセラ』としてリニューアルオープン。宿泊施設も兼ね揃え、より観光客が楽しめるようなスポットに。今年『創ギャラリーおおた』本店が移転・統合という形でアリタセラ店がリニューアルオープン予定だ
工場内では1日最大約5000個の焼カレーをつくることができ、毎日全国各地に直送している。秘伝のレシピは門外不出、最後は人の手で鍋を慎重にかき混ぜて仕上げる
>> 「創ギャラリーおおた」の商品はこちらからご購入いただけます。
取材:森泉敦子
2018年04月28日
創ギャラリーおおた「有田焼カレー」副島 真一さん
(株)プレアデス
総務部長
副島 真一さん
伝統の有田焼×国民的キャラクター
『ドラえもん 有田焼カレー』新登場!
名実ともに“有田名物”としての地盤を築き、さらなる進化に挑む『創ギャラリーおおた』さんの『有田焼カレー』シリーズ。12年目を迎えた今年、100万食を突破。駅弁という枠を超え、グルメ、焼き物ファン、旅好き…毎回、多方面からメディアに取り上げられ、その人気と話題性は高まる一方だ。毎年、新しい柄の器がお目見え、器コレクターも増えている中、今年1月、なんとあの国民的キャラクター「ドラえもん」を描いた器が新登場!さぞや、ハードルが高かったのでは…?広報を担当する副島さんに話を伺った。
Q・毎年、2柄ほど新しい器が登場していますが、今年は3柄!しかも「ドラえもん」とは驚きました。
A・実は、『ドラえもん 有田焼カレー』の器は1カ月ほどでつくりあげたんですよ!前回の『店主訪問記』でデザイン担当者が語っているように、通常は一つの器が出来上がるまで、半年間はかかります。申年からスタートした『干支シリーズ』の戌と2018年度の柄『結び丸紋』の2柄は、昨年秋にもう決まっていたのですが、『ドラえもん 有田焼カレー』の試作は昨年12月初旬からスタート、今年1月の販売へと何とか間に合わせました。
Q・よく、国民的キャラクターを絵柄にすることができましたね。
A・焼カレーの生みの親である、太田会長と廉隅社長が藤子・F・不二雄プロの関係者の方と出会ったことがきっかけで、話が生まれたんですが、当初はそう簡単に実現するとは思ってはいなかったんです。「ドラえもん」と言えば、世界中で大人気のキャラクター。漫画やアニメ、映画、ミュージアム、それ以外にグッズ販売など、さまざまな分野で事業展開を行っています。キャラクター使用における規制は、ディズニーやサンリオなどのキャラクターと同じぐらいの厳しさ。しかし、「伝統産業である有田焼に、ドラえもんを描きたい」というこちらサイドの思いも強く、試作決定まで会議を何度も重ねていきました。
Q・そして、試作決定から1カ月。スゴいスピードですね。
A・決定打は太田会長のつくる、焼カレーの味だったんですよ。関係者の方々が有田までいらっしゃり、焼カレーを召し上がっていただいたところ、「これは美味しい!ぜひ話を進めよう」と。つくろうと決めてからはトントン拍子でしたね…というか、怒涛の日々でしたね(笑)。1月に東京の京王百貨店で開催される、駅弁大会イベントに間に合わせる為、12月中の完成がミッションでした。まず、こちらがデザイン案をあげ、何度もやりとりを重ねて、図柄を決定。サンプルも短期間でたくさん作り、1カ月の間、何回も視察に来ていただきました。実際、原画は藤子・F・不二雄プロの方が描かれたんですよ。
Q・これはリラックスして昼寝しているドラえもんの姿でしょうか…、ほっこりしますね。『結び丸紋』に合わせたデザインになっているんですね。
A・表情や、寝ている角度など細かい調整の上、絶妙な塩梅でドラえもんが結び丸紋の図柄にハマりました。案の段階ではスプーンを持った元気なドラえもんという絵柄もあったんですよ。通常でも忙しい12月の下旬、窯元さんに無理を言ってスケジュールを変更していただいて、完成させることができたんです。この勢いは見ていて、スゴい!と思いましたね。藤子・F・不二雄プロさんサイドも、伝統産業に関心があり、従来のキャラクターグッズ展開だけではなく、今後、美術やアート分野に寄ったドラえもんを発信したい、という思いも持っていらっしゃったので、ちょうど挑戦心と目指す方向が一致したというのでしょうか。タイミングの良さもあったと思います。
Q・ドラえもんファンからしたら、たまらない一品。反響はいかがですか?『さがファン』スタッフもさっそく、手に入れていますよ!
A・ありがとうございます!初お目見えとなった、京王百貨店での駅弁大会イベントでは、『ドラえもん 有田焼カレー』だけで2000食販売しました。販促活動にほとんど時間がとれなかったのですが、SNSなどで口コミが広がったようです。現在、有田駅にも置いていますが、長崎からわざわざ買いに来るお客様がいらっしゃったり、すでに来年の柄の問い合わせや、ご要望のお電話があったり…と反響は上々です!
Q・これから、キャラクターを描いた器の展開もありそうですね。また、新たなファンも増えそうです。
A・現時点でなきにしもあらず、というところでしょうか。最初に国民的キャラクターである、ドラえもんを手掛けてしまいましたので、ボチボチ展開予定…ということにしておいてください(笑)。しかし、今回は初体験なので勉強になることがたくさんありました。著作権肖像権の範囲のことや、宣伝に使うキャッチコピーの制限など、通常の『有田焼カレー』と比較して、PR活動の難しさを実感中です。
Q・そのほか、各百貨店オリジナルの器の制作などもありますよね。有田焼の存在を全国、世界へ広めるのに『有田焼カレー』の存在は大きな役割を担っているのでは?
A・今年で12年目、歴代の器も12種類になります。その年限定の器は在庫がなくなったらそれで終わりなので、すべてそろえている方がいらっしゃったら、ぜひお会いしいたいです!また贈答品やコレクションにピッタリな『佐賀有田窯元10選』、初期の定番、『プレミアム有田焼カレー(福泉窯 手描き染付ぶどう絵器)』の人気も根強いですよ。
Q・さてもうすぐ、有田陶器市です。『ドラえもん 有田焼カレー』も現地で購入できますよね。見どころを教えてください。
A・今年は有田陶器市の会場の端から端、いたるところで『有田焼カレー』のブースを展開しますよ!『創ギャラリーおおた』本店、有田卸団地店のほか、会場となる約4㎞のメインストリート、そして有田駅構内の「有田銘品館」も含めて、7カ所で3種類の器の焼カレーを販売します。買い物をし過ぎて重たい、という方も『有田焼カレー レトルト』がありますので、お土産にぜひどうぞ!通常、『ドラえもん 有田焼カレー』は限定販売ですが、期間中は限定販売なし、3種類1万食を用意しています。ぜひ、ゴールデンウィークは陶器市でのお買い物と、グルメを楽しんでくださいね。
★有田陶器市2018の情報はコチラ(出店情報が載ったMAPもダウンロードできます)
◆全国のイベントで「有田焼カレー」の焼きたてを!◆
5/29(火)-6/9(土) そごう広島店(大九州展)
6/9(土)-6/12(火) 伊勢丹新宿店(佐賀特集)
6/21(木)-6/26(火) 東武百貨店(特別企画・実演、イートインスペース設置予定)
6/27(水)-7/3(火) 日本橋三越店(オリジナル「トマト焼カレー」販売)
2018年の器たちが集合!『干支 戌』(奥左)、『結び丸紋』(同右)、『ドラえもん 有田焼カレー』(手前)
今年の器『結び丸紋』に気持ちよさそうに眠るドラえもんが溶け込んだ、『ドラえもん 有田焼カレー』(小サイズのみ)。さりげなく側面に描かれたタケコプターとドラえもんもポイント
好評につき定番化にいたった『干支シリーズ』(通常サイズ・Sサイズ)は、今年で3枚目。さまざまな犬種のワンちゃんたちが、器をにぎやかに彩る。2018年の柄、『結び丸紋』もかわいらしいと好評だ
ギャラリー併設のアートな空間、本店ではアツアツの『有田焼カレー』はもちろん、『幸せのチーズケーキ』、お得なランチや喫茶メニューが、有田焼の器とともに楽しめる。22年前のオープン当初から人気の「幸せの手作りパン」(500円)もオススメ
工場内では、機械導入により1日最大約5000個の焼カレーをつくることができ、毎日全国各地に直送している。秘伝のレシピは門外不出、最後は人の手で鍋を慎重にかき混ぜて仕上げる
>> 創ギャラリーおおたの商品はこちらからご購入いただけます。
取材:森泉敦子