店主訪問記

2016年11月30日

「佐賀玉屋」篠原 圭太さん


(株)佐賀玉屋
営業企画部 営業企画課
係長
篠原 圭太 さん

佐賀の街と共に歩む地域の顔として
"ふるさと"・"地産外消"で原点回帰

 2016年の〆は暮れの恒例・お歳暮ギフトインタビュー。今年創業210周年を迎えた玉屋総本山の『佐賀玉屋』さん。例年、ネット通販でも商品数が増え続け、4年前の300品目から翌年倍の600に続き700、昨年は994品目、今年ついに1009品目という過去最多点数を誇るまでに。今年のテーマ"ふるさと"・"地産外消"にふさわしい充実の商品群、そして地域密着の玉屋さんならではの逸品を紹介していただいた。

Q・『お歳暮特設ページ』を見ると壮観ですね。ほぼ実店舗と変わらない品目数だとか?
A・毎年、実店舗では約1100の品目を揃えていますが、お歳暮ギフトとしてはほぼ限界の点数です。今回はネットでも実店舗と全く変わらない品揃えで、全国のお客様によりお買いものを楽しんでいただくようにしました。以前は全国の"さがファン"に向けて、佐賀の良いものをセレクトしてネット上で販売していましたが、百貨店という原点に立ち返り、全国の良いものを全国の皆さんへ紹介することにしたんです。

Q・その中でもやはり、佐賀モノの充実度はトップといってもいいでしょう?
A・はい。そこは佐賀唯一の百貨店ですので自信を持っています。今年のテーマはズバリ、"ふるさと"・"地産外消"です。今年210周年を迎え、原点回帰の意味も込めました。今年は定番が集った『ふるさと佐賀の味』シリーズに、限定14品目の『佐賀のマイスター』を加えました。こちらは近年、話題性があったものを一堂に会したシリーズです。このシリーズは食の現場に立つ『佐賀玉屋』の食品部と佐賀大学農学部のコラボによって実現しました。

Q・近年、佐賀大学の農学部は産学官連携で新しい食を次々にプロデュースしていますよね。
A・今回は「アグリマイスターの会」の方々にご協力いただきました。会は佐賀大学農学部と農業版MOT(農業技術経営管理士養成講座)卒業生の皆さんにより組織されたもので、日々、農産物の品質向上や加工品の研究・開発(6次産業化)、流通などについて研鑽されています。佐賀だけではなく、地域の農産物の良いものを知り尽くした方々によるセレクトなので、どんな方へのギフトにもピッタリだと思いますよ。

Q・中でも「アグリマイスター推奨品」が気になります。いわば目利き中の目利きのお墨付き商品と言ってもいいのでは?
A・今年は3品目ですが、今後もっと充実していくと思います。佐賀県産小麦粉と伊万里産の無農薬黒米や梅、お茶にニンニクを練り込んだ『田中製麺「伊萬里うまか麺」バラエティセット』は、今まで個包装のものはあったのですが、パッケージや化粧箱を新たに作り、初めてギフト商品を作りました。ギフト対応にすることでより、人に美味しいものを薦めやすくなると思います。栄養価の高い日本初の糀ドリンク『和糀 ストーク・ロゼセット』は、通常でも地下の食品売り場で扱っているのですが、ギフトにすることでもっと知名度が上がると期待しています。

Q・篠原さんオススメの『佐賀のマイスター』はどの商品ですか?
A・佐賀といえば、柑橘系のジュースが全国区ですが、私としてはトマト推しです。日本一の値がつくと言われている川副産の光樹とまとだけを使った『光樹とまと トマトジュースセット』は他に類を見ない逸品です。1本5,000円と値が張りますが、リピート率がかなり高く、その味はトマトであってトマトじゃないという感じですかね(笑)。とにかく別の飲み物といってもよく、まさにギフトの王道です。1本に10個以上のトマトを贅沢に使用した『つよし君のお野菜畑飲むトマトジュース』は比べてリーズナブル。スッキリとした味わいが好評です。ほかには、どの料理にも合うガーリックオイル『えがちゃん農園 はねにんにくオイル・秘伝のたれセット』がオススメですね。

Q・トマトは新しいですね。産地直送商品だと送料無料なのも嬉しいです。
A・この数年ではご存知、ギフト市場は大きく変化しています。バレンタインデーに自分用にチョコを買う人が当たり前になったように、お歳暮も自宅用に買われる方が毎年増えているんですよ。今年は産地直送の『各地のおすすめ美味めぐり(鍋)』を増やし充実させまして、全国の鍋を20種セレクトしています。お店に行かなくてもちょっといい鍋を自宅で実現できるところがポイントです。

Q・寒い冬に鍋の自宅用ギフト、流行の兆しありですね!あとは定番といったところでしょうか。
A・実店舗で試食ができるハム・ソーセージ『唐津くん煙工房 トンネル熟成シリーズ』は根強い人気です。また大和町・松梅地区の干し柿を凍結させ、中におもちを入れた和スイーツはここ数年ですっかりギフトの定番となりました。今年は『ゆうじろうの凍熟柿』と名前を新たにして登場しています。『佐賀玉屋』限定のオリジナル商品としては、創業者の名前をつけた日本酒『窓の梅 純米大吟醸「初代善蔵」』ももちろんですが、そのお酒で漬け込んだ『初代善蔵使用 辛子明太子』がオススメ。左党の私としてはセットでのギフトならパーフェクトですね(笑)。

Q・全国各店の名品もたくさんありますが、やはり佐賀モノが魅力的です。このお歳暮イベントをもって210周年も終わりますが、どんな一年でしたか?
A・地元の皆さんが少しでも長い時間、『佐賀玉屋』に足を運んでいただくよう、イベントを数多く行った年でした。ちょうど、有田焼400周年とかさなっていましたので、老舗同士連携して有田焼に関するイベントを数回行い、たくさんのお客様に来て楽しんでいだだくことができました。また佐賀唯一の百貨店ですので、どの世代の方にも楽しんでいただける空間をつくる、という重要性に改めて気づいた一年でもあります。今年は初めてのイベント分野に挑戦、福岡の北九州市出身の松本零士さん、熊本出身の画家としての矢代亜紀さんの作品展示、サイン会を行って大盛況だったんですよ。驚いたのは全国からファンがご来場されたということ。このイベントをきっかけに佐賀が身近に感じられたらとても嬉しいですね。また最近佐賀県とコラボしているアニメ「おそ松さん」グッズの特設販売コーナーを設けたところ、これも全国から問い合わせがあったんですよ。今までいらっしゃらなかった年齢層のお客様の姿を見ることができ、驚いています。

Q・街と共に歩み、変化してきた『佐賀玉屋』さんにとって大きな節目となりましたね。
A・佐賀の街自体も挑戦と変化を続けていますよね。今まで弱い分野だった美術や絵画に力を入れるようになり、佐賀大学にはモダンな美術館が出来、佐賀県立美術館では佐賀で初めてジブリ展を開催しました。「おそ松さん」もですが、呼子のイカと人気ゲームがコラボした「Sagakeen(サガケーン)」が話題になるなど、アニメやゲーム等のコンテンツ分野でも全国から注目を浴びるようになっています。映画のロケ地めぐりで来られる海外の方も増えましたね。ターゲットはコアなファン層や特定の年齢層ですが、そこにも入り込んで取り上げて行くのも『佐賀玉屋』の役割だと思っています。GWの屋上遊園地イベントや11月のバルーン・フェスティバルの屋上開放も、皆さん毎年楽しみにしておいでいただいています。今年は確かに大きな節目でしたが、劇的には変わらないのがまた佐賀の良さ。気持ち新たに来年もお客様の憩いの場となる空間づくり、魅力発信に努めていきます。まず全国のお客様には、佐賀の一番の魅力、自然の豊かさが産んだ"食"をお歳暮ギフトで触れていただきたいですね。それをきっかけにじわじわと『佐賀玉屋』を通じて"さがファン"を増やしていけたらと思っています。



スタッフスタッフ
毎年11月末から始まるお歳暮イベント「バラの大ギフトセンター」。土日になると人で溢れる催事会場

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1806年(文化3年)、田中丸善蔵により『佐賀玉屋』の前身「田中丸商店」創業。昭和初期の瓦が残る

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全国区となった佐賀酒コーナーも充実。試食ができるハム・ソーセージコーナーも

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今年から登場『佐賀のマイスター』コーナーには、農業県佐賀ならではの逸品がズラリ。熊本特設コーナーも

>> 佐賀玉屋の商品はこちらからご購入いただけます。

取材:森泉敦子

  


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2015年11月30日

「佐賀玉屋」小路丸 琴香さん


(株)佐賀玉屋
営業企画部 宣伝広告課
小路丸 琴香さん

気軽に情報をキャッチできる
街の百貨店としての魅力を発信

 来年創業210年を迎える、玉屋総本山の「佐賀玉屋」さん。老舗の看板を守りつつ、日々進化する百貨店として、街の皆さんに愛され続けてきた。さて、暮れの恒例となったお歳暮ギフトインタビュー。今年はネットショップ「さがファン」でも実店舗とほぼ変わらない、史上最強の品ぞろえというのだから驚きだ。今年からSNSを利用して魅力を発信するなど新しい取り組みも始め、期待も高まる一方。今年のお歳暮ギフトのイチオシとは…?


Q・今年は「さがファン」と実店舗ほぼ同じ商品数なんですね!
A・実店舗では例年通り1076点、ネット通販の「さがファン」の特設ページでは994点揃えました。限定商品等を省いているのでこの点数ですが、店頭に並んでいるほとんどの商品をネットでもお買い上げいただけますよ。

Q・年々、お歳暮ギフトは「さがファン」でも商品数は増加の傾向にありますね。
A・2年前は300、一昨年前は600と2倍にアップ、そして昨年が700点を超えました。以前、ネットでは全国にいらっしゃる佐賀ファンの為に、佐賀のものだけをセレクトして販売していたんです。しかしここ数年、佐賀県内でも玉屋に足を運べない、でもお買いものをしたい、という方の声が増えました。そこで実店舗に置いてあるものと同じく、バラエティ豊かなギフトをネットでも一斉にご紹介することにしたんです。

Q・ご高齢の根強いファンが多くいらっしゃることを考慮されたんですか?
A・はい。昔から玉屋をかわいがってくれる、コアなファンの方々はほとんどがご高齢の方なんです。冬のお歳暮催事「バラの大ギフトセンター」は1年の締めくくりとなる大イベントで、楽しみにされている方も多いんですよ。でもお身体の調子が悪くてどうしても来られない…という方々に、パソコンの画面上でも楽しんでいただけたらと思います。またネットで商品をじっくりチェックしてから、実店舗にいらっしゃる方も増えました。

Q・「さがファン」がカタログのような役割も兼ねているんですね。
A・ネット通販を始めた当初は四苦八苦でしたが、この一年でホームページ、ブログ、フェイスブックの充実をはかり、随分と土台が整ってきました。全国規模の百貨店さんはホームページやネット通販に力を入れ、SNS等さまざまな媒体を使って、私どもより10倍は売上を上げていると聞いています。佐賀玉屋は佐賀唯一の百貨店で老舗ですが、時代の流れ、お客様のニーズに合わせて、変化していかなければならないと思っています。

Q・フェイスブックを始めたのは小路丸さんだそうですね。
A・ちょうど1年になります。以前からやりたいと上司に話を持ちかけていたのですが、まず、ネットだけに注力する人材がいない、幅広くPRすることでお客様のニーズに今以上に応えられるのか…?など不安材料がぬぐえず、なかなかOKが出ませんでした。しかし、やっと稼働してからは順調に「いいね!」も増え、活用してくださる方も多くなってきました。フェイスブックを始めたのは、若い客層を取り込みたいという理由が大きいですが、やらねばならない、という危機感も強かったですね。

Q・危機感、というと?
A・私は自社内で、新聞に週一回折りこむチラシを制作しつつ、ネット通販の受発注、ブログの更新、問い合わせなどの対応業務を行っています。催事など人が足りない時は店頭に立つこともあります。2足どころか3足以上のわらじを履くのが佐賀玉屋の特徴でもありますが(笑)、幅広く仕事に携わることで見えてくることも多いんですね。ある日、玉屋前の歩行者天国でのイベントに行ったところ、若いファミリーのお父さんから「こんなイベントがあるとは知らなかった。どこで告知しているの?事前に知りたかった」と聞かれたんです。確かに…このままじゃ、若い客層のニーズに応えられないと思ったんですね。

Q・ホームページには載せられていますが、ひと手間かかりますからね。
A・そうなんです。特定の情報を見ようとわざわざホームページをチェックするということになりますので、常に見ることができる環境にないわけですよね。折り込みチラシだと毎週受動的にやってきますから反響も大きいんです。しかし載せる情報に限界がありまた、新聞をとっている人しか見られません。もっと、気軽に情報を流せて、もっと気軽に情報を見られるツールは…と考えたところ、SNSしかありませんでした。ゆくゆくはツイッタ―もやりたいですね。

Q・佐賀玉屋さんは、実はたくさんイベントをされていると聞いています。
A・イベントといえばお歳暮やお中元のようなギフトイベントや北海道展などの食のイベントが思い出されますが、市役所や町づくりを行う団体と協力し合って、歩行者天国や玉屋近辺でさまざまなイベントを行っているんですよ。また各売り場でも毎日のように、何かしらイベントを行っています。その情報をタイムリーに告知していこうと思っています。

Q・FBとホームページ、ブログが上手くリンクするといいですね。
A・ホームページには新聞折り込みチラシも見られるようになっています。イベントのタイムテーブルを載せるなど今後、課題もたくさんありますが、それほど可能性もあります。仕事は増えてしまいますが(笑)、玉屋をココからどんどん盛り上げていきたいですね。
また、ネットだとギリギリの変更にも対応しやすい利点もあります。今年でいうと、例年に比べ暖かいので冬物衣料や暖房器具など、この時期に売りたいというもくろみが外れることもあります。そのフォローの為にネットで発信するという事も可能です。

Q・お忙しいですねえ!さて、ズバリ、今年のお歳暮のオススメ商品を教えてください。
A・ははは。でもやりがいはありますよ!お歳暮ギフトですが、例年だと佐賀のモノ押しなのですが、今年のテーマは「和」なんです。福岡の人気和菓子屋「鈴懸」さんがやっと昨年より佐賀玉屋にも来ました!北海道産白小豆の羊羹を中心としたアソートセット「鈴懸 百菓行李」はイチオシです。限定100セットで、注文を受けてからの配達になりますので、締切日をチェックしてください。また熊本・八代発「白玉屋新三郎」の「からいも白玉と暖々白玉詰合せ」は4種類のぜんざいが楽しめます。佐賀からは「村岡総本舗」から杉の木箱に入った限定の逸品「黒豆羊羹流し箱」も登場します!

Q・和菓子ですか!新鮮なようで、この時期はしっくりきますね。
A・2年前から始まった、大和町の「名尾農園 凍熟柿」も佐賀玉屋のギフトでは定番となりました。本場ドイツのコンテストで受賞した「唐津くん煙工房」さんの「トンネル熟成シリーズ」も根強い人気です。実店舗では試食もできますし、送料も無料です。また来年、玉屋が創業210年を迎えるにあたり、創業者の名をつけた佐賀玉屋限定発売の日本酒「窓乃梅 純米大吟醸 初代善蔵」もオススメです。また、今年玉屋が推しているのは「オリオサントオリーブオイルギフトセット」。トルコのエーゲ海地方の契約農家から届く、最高級のオリーブオイルです。最近、オイルブームでもありますので、送料無料の機会にぜひご自分に贈り物でもいいですね。私もパンにこのオリーブオイルを少し垂らしていただいたのですが、レストランの味になりましたよ!

Q・ワールドワイドですね!佐賀んもんももちろん充実していて、目移りしちゃいます。
A・「呼子萬坊」さんの「いかしゅうまいセット」「佐嘉平川屋」さんの「嬉野温泉名物 温泉湯豆腐」など、不動の人気商品もそろえています。送料無料商品も増えたのでチェックしてくださいね。九州・沖縄の百貨店がセレクトした「ご当地味八県」、今年から始まった「味八県小箱」、好きな商品をセレクトし、組み合わせできる玉屋オリジナルギフト「肥前小箱」「肥前ほろよい小箱」などは一部実店舗のみの扱いになってしまいますが、ぜひお好きな逸品を実店舗で、そして「さがファン」のネット通販ページで探してみてくださいね!

★「佐賀玉屋Facebook」https://www.facebook.com/sagatamaya/

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毎年11月25日から始まるお歳暮イベント「バラの大ギフトセンター」。土日になると人で溢れる催事会場

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今年イチオシの「オリオサントオリーブオイルギフトセット」「窓乃梅 純米大吟醸 初代善蔵」。どちらも送料無料 ※お酒は大瓶のみ

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玉屋厳選ギフトコーナーには今年のテーマ「和」がズラリ。「鈴懸 百菓行李」は各限定100セット

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全国区となった佐賀酒コーナーも充実。試食ができるハムコーナーも「佐賀玉屋」ならでは

>> 佐賀玉屋の商品はこちらからご購入いただけます。

  


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2014年12月01日

佐賀玉屋 篠原 圭太さん


(株)佐賀玉屋
営業企画部 営業企画課 係長
篠原 圭太 さん

良いモノを良い価格で、より長く―。
地域から全国へじっくり時間をかけ魅力発信

 毎年、暮れの恒例となったお歳暮ギフトインタビュー。今年は佐賀の美味しいモノを中心に「さがファン」では700点を超える史上最強の品ぞろえ!“地域密着で進化する百貨店”として存在感を誇り、モノを売る空間ではなく、人が集まる拠点としての百貨店を目指す佐賀唯一の百貨店「佐賀玉屋」さん。先着順だがお歳暮商品、1万800円以上の購入でオリジナルカレンダーもいただけるというのも嬉しい。さて今年の目玉商品は…?

Q・年々、この時期に取材させていただいていますが、商品数は増加の一方ですね!
A・今回は実店舗の売り場と「さがファン」でのネット通販を同時にオープンさせました。商品数は実店舗では例年通り1100点ほどなのですが、「さがファン」では一昨年の300点から昨年は600点と2倍にアップ、今年は700点以上を超えた品ぞろえとなっています。ネットの威力は増す一方ですし、今後、ネット通販上の商品は増えて行くと思います。

Q・それは私たちにとっても頼もしい限り。「さがファン」オープン当初はネット通販に大変苦労されていたことを覚えています。
A・佐賀唯一の百貨店であり、老舗といえどお客様のニーズに合わせて、私どもは日々変化していかなければならないと思っています。実際に全国規模の百貨店さんはホームページやネット通販に力を入れ、SNS等さまざまな媒体を使って、私どもより10倍は売上を上げていると聞いています。しかし私どもは少数精鋭でもありますので、1人で2足、3足のわらじを履くこともあります。ネットだけに注力する人材が確保できないのが現状なのですが、そのかわり幅広く百貨店の仕事に携われるのが強みとも言えますね。

Q・また、「佐賀玉屋」さんは長年の歴史が培った“地元密着”というどこにも持てない強みがありますからね。
A・今回のお歳暮ギフトも、地元・佐賀を中心に美味しいものをズラリとそろえています。佐賀の食は全国視点で見ても、クオリティーの高いものばかり。最近ではテレビなどメディアで佐賀の食が取り上げられると、すぐにネットで検索、私どもの「さがファン」のページにたどり着き、商品をご購入される県外のお客様もじわじわと増えてきました。

Q・佐賀の美味しいものがすべてそろうのが「佐賀玉屋」さん、という地元百貨店ならではの存在感は県外に向けても強くなってきていますね。
A・実際にお歳暮だと、ネット通販における売上は全体における数パーセントに過ぎないのですが、年々上昇しているんです。福岡だと百貨店が数軒ありますのでお客様は目的や好みによって選んでいるようですが、私どもには同じ形態のライバルが存在しません。佐賀のものを販売するという点でライバルとなるのは各量販店になるのですが、量販店では価格競争が主。私どもはあくまでも「良いモノを適正な価格で販売する」ことが目的ですし、メーカーの社長などトップクラスと直接やりとりできますから、新しい商品をお客様にいち早く紹介できるのも強み。信頼感を基に、しっかり独自の存在感を保ちつつ進化していかなければ、と思っています。

Q・さて、ズバリ、今年のお歳暮のオススメ商品を教えてください!
A・昨年のお歳暮から始まった、大和町の「名尾農園 凍眠柿」はお中元を経て、定番ギフトになりました!大和町・松梅地区は干し柿で有名ですが、和菓子の世界では「甘さは干し柿をもって最上とする」という言葉があるほど。この干し柿を甘さとジューシーさのバランスが最高の時期に凍結させ、中におもちを入れた大人の和のスイーツです。こちらは300年以上の歴史を持つ、「肥前名尾和紙」さんがつくった逸品なんですよ。実は私が家庭用品売り場担当だった昨年夏、和紙を仕入れに伺ったところ、丁度「凍眠柿」の試作を行われていたんです。そこで提案を受け、営業企画部に話を持ちかけたのが始まりだったんですよ。

Q・それは面白いお話!催事担当前から、プロデューサーの素質があったのでは?
A・いやいや(笑)、佐賀は人、横のつながりが強いのでいろんなきっかけからアイデアが生まれ、形になることが多いんです。新ギフトも営業企画部、売り場担当、お店やメーカー、生産者…みんなで話し合い、つくり上げて行きます。今年の目玉は、7月に発売された「ミシュランガイド福岡・佐賀2014」に認められた、佐賀市の日本料理「陽柳亭」さんの「食事ギフト券」ですね!またミシュランつながりだと、唐津市の和牛ステーキ専門店「キャラバン」さんの「ハンバーグギフトセット」も「佐賀玉屋」ならではの厳選ギフトです!個人的には5店舗から選べる「佐賀ハンバーグ味くらべ」がオススメです。特に「中山牧場の本生ハンバーグ」は根強い人気で、私自身もファンです。

Q・九州の各百貨店が選んだ「ご当地八県」も個性的な商品がそろいましたね!
A・今年は「さがファン」でも人気で勢いのある「肥前旨辛本舗 コガヤ」さんの「えりすぐり三撰セット」を送料無料でお届けします。佐賀牛をぜいたくに使ったごはんのお供です。あと「唐津くん煙工房」さんの「トンネル熟成シリーズ」は間違いないです!実店舗では試食もできますし、送料も無料。本場ドイツのコンテストで受賞したハムやソーセージをぜひ味わっていただきたいですね。

Q・すっかり人気が定着した“産直モノ”はいかがでしょう?
A・太良町の「田島柑橘園」さんによる、新種みかん・クレメンテインのみかんジュースは不動の人気ですね。生産者が直接、より新鮮な状態でお客様にお届けでき、かつ玉屋ブランドを好む方にも信頼を得ることができるので、生産者、私ども双方にとってメリットもありますし、お客様にも喜ばれる産直ギフトは今後増えていくと思います。

Q・目移りしちゃいますね!やっぱり佐賀は“食”が魅力的だと改めて思いました。
A・加工品だけではなく、4年連続特Aランク受賞のお米「さがびより」も売れ筋ですし、ご年輩の方は「佐賀海苔」を選ばれる方も多いですね。私は「佐賀玉屋」に入社する前は量販店で働いていたのですが、最初に気付いたのは商品を購入するという行動は同じでも、量販店と百貨店では目的が違うということです。現在、すでに4月の催事の企画を立てながら、リアルタイムでお歳暮の催事に携わっていて、頭の切り替えが大変ですが、いかに佐賀のモノを魅力的に発信できるか、いかにお客様のハートをつかめるか…と常に考えながら行動しています。

Q・篠原さんが、その上で心がけていることは何でしょうか?
A・常にアンテナを立て、フットワークの軽い状態でいることですね。ギフトショーなどに出向き、まだ世に出てないモノをチェックすることも多いですが、その場合はまず値段の前にそのモノ自体をじっくりと見ます。時流に乗っているか、長く使えるか、お客様がどんな反応を示されるか…。良いモノであれば、それが国産でなくても問題はないと思うんです。その良いモノを見極める目を養うのが大変なんですけどね(笑)、頑張ります!

Q・今年4月にはシステムを一新し、全館に人が多く集うようなイベントを多く行ったと聞いています。来年はどんなスタートになるでしょうか?
A・いろいろとイベントを仕掛けていきましたが、まだ周知されていない部分もありますね。でもまだまだこれからです!都会のように急がず、じっくり発信していくのが佐賀の魅力ですから。佐賀唯一の百貨店として、行政、民間はもちろん、さまざまな地元の方たちと協力し合い、一丸となって盛り上げていきたいと思っています。お正月は2日から初売りと同時に、催事場で“和のお正月”の空間を展開する予定です。最近は街でもお正月らしい風情もあまり見られなくなりました。催事場には畳を敷き、太鼓や琴、三味線等の音楽会、着物イベントを行い、「佐賀玉屋」前を歩行者天国にして、空手の型を披露するなど、日本、和の文化をじっくり楽しめるお正月になると思います。もちろん、福袋の販売、冬物クリアランスも同時スタートしますので、ぜひ、遊びに来てください!!

外観
外観外観
佐賀市の中心地に建ち、本館と南館から成る「佐賀玉屋」。歴史は昭和5年(1930年)まで遡る玉屋グループの総本山だ。


小箱小箱
お中元、お歳暮ギフトで大人気! 佐賀の名産品20種類の商品から3つ選びふろしきに包んだ小箱「肥前小箱」は玉屋オリジナル。左党の方には「肥前ほろよい小箱」も。



2010年秋、リニューアルした「玉ちか」。商品を選び会計までワンストップで行える利便性が好評を博し、平日でも1000人は訪れる。商品の充実はもちろん、「ふる里よかもん市場」など、佐賀の名産品が一度にそろうブースもあり、イートインコーナーもある。



最上階の催事フロアは平日でも多くの人々が訪れ、活気に沸いている。出展者とお客様のやりとりも親しみや笑顔にあふれ、“食”の強さを実感する空間だ。


>> 佐賀玉屋の商品はこちらからご購入いただけます。

  


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