店主訪問記

2017年08月01日

「鹿島有明物産館」富田 紘行さん

夏はキリッと冷やした"濃醇甘口"
世界から注目の鹿島ん酒の夏ギフト!

 今年の春で6回目を迎えた「鹿島酒蔵ツーリズム」も大盛況。外国人観光客も多く、人口3万人の鹿島の町に、2日間で約7万人もの日本酒ファンが全国から訪れた。7月にフランスで初開催された日本酒コンクールで、鹿島の蔵元・幸姫酒造の純米大吟醸が金賞を受賞。上位の多数を佐賀の蔵元が占めるなど、快進撃を続ける"佐賀ん酒"。中でもコアなリピーターが多い鹿島の酒が一堂に介する『鹿島有明物産館』さんを2年ぶりに訪ねた。


Q・暑い毎日が続きますが、『夏のギフト用特別セット』が新たに商品ラインナップに加わったそうですね。※インターネット販売は近日開始予定
A・お中元にはギリギリかもしれませんが、まだまだ暑い夏、キリッと冷やして楽しんでいただくギフトをそろえました。日本酒では一番人気の馬場酒造場の『能古見』の純米吟醸・特別純米のセットや矢野酒造の『蔵心』、光武酒造の本格芋焼酎『魔界への誘い』などの全部で3セット。粕漬けやあみ漬けなどの有明海の珍味、多良岳のワサビを乗せたおつまみと一緒に、ぜひ夏のお酒を味わっていただきたいですね。

Q・ぜひ地元の珍味と楽しみたいです。ここ数年、日本酒ブームもすっかり定着しましたが、佐賀、鹿島のお酒の人気、評価ともに高いですね。
A・日本酒においては逆輸入的な発想から人々の意識がグッと上がりましたね。ご存知、毎年イギリス・ロンドンで開催されるワインコンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」で、2011年度に鹿島の蔵元・富久千代酒造の「鍋島 大吟醸」が日本酒部門の最高賞「チャンピオン・サケ」を受賞。続いて2013年にはお隣、福岡県八女の蔵元・喜多屋さんの「大吟醸 極醸」が受賞するなど、九州の日本酒が高い注目を浴びました。日本酒はワインと同じく、食との食べ合わせを楽しむものなので、欧米での人気もどんどん高まっています。

Q・今年7月のIWCでは、岩手県の蔵元・南部美人の特別純米が受賞しました。しかし、同じ時期にフランスの「蔵マスターコンクール(KURA MASTER)」で鹿島のお酒が入賞しましたね。
A・このコンクールはフランスで初開催された、日本酒のみの品評会です。審査員はフランス人の飲食関係者が中心で、日本酒への注目度の高さが表れていますよね。この純米大吟醸部門にて鹿島の蔵元・幸姫酒造の『純米大吟醸 幸姫 雫しぼり』が金賞を受賞しました。ほかにも、上位の多数を佐賀の蔵元が占めています。佐賀のお酒の特徴は一言でいうと"濃醇甘口"。これまでは東北地方に代表される、キリッとした"端麗辛口"がまさに日本酒のイメージでしたが、これで日本酒の多様性が国内、そして海外で証明されたことになります。これから『幸姫』も仕入れて『さがファン』でもご提案していく予定ですので、ぜひ、期待してお待ちください。

Q・同じ日本でもところ違えば、食材も食文化も違いますしね。人々が日本酒を楽しむスタイルも変わってきているのでしょうか?
A・佐賀は米どころ、しかも『さがファン』各店舗のラインナップでおわかりのように、食どころでもあります。人々は昔からその土地の食に合わせて、日本酒を楽しんできました。このスタイルは、"食と飲み物のマリア―ジュ"を楽しむフランスなどヨーロッパと同様です。ですのでスタイルが変わったというより、近年のブームに合わせ、本来の楽しみ方が復活した、ということじゃないでしょうか。

Q・特に佐賀は有明海の珍味に始まり、玄海灘の新鮮な海幸とつまみもバラエティ豊か。それにお肉や野菜などの食材のクオリティーが高く、ハズレがないからですね。
A・鹿島は新鮮な寒鮒を昆布で巻いて大根など根菜と一昼夜煮込んだ、郷土料理のふなんこぐいを始め、ムツゴロウの煮付け、ウミタケの粕漬けと味付けの濃い食が多いんです。有明海の海幸の臭みを消す為の調理法から生まれた食文化ですが、それに合わせたお酒は甘口かつ、後味がスッキリ切れ上がるところが特徴ですね。

Q・鹿島愛にあふれた中島社長は、実は下戸なんですよね。富田さんはいかがですか?
A・実は私も日本酒はあまり飲めないんです(笑)。宮崎出身なので、焼酎にはなじみがあったのですが、縁あって鹿島に住んで3年。日本酒文化に初めて触れて、新鮮さを感じました。今年から、『さがファン』のネットショップを担当していますが、外から見た客観的な視点を大切に、鹿島の良さを伝えていきたいと思っています。私の友人の中にも、鹿島のお酒の大ファンがいて「濃い味なのにスッキリ、そして上品!」と大絶賛。「上品で飲みやすいお酒」として鹿島の酒蔵の存在が一躍世間に広まったのは、「鍋島」の富千代酒造さんの創意工夫によるものと思います。鹿島の6蔵が互いに切磋琢磨してこそ、代々続く日本酒、焼酎の価値がここまで上がってきたのではないのでしょうか。

Q・富田さんにとって、鹿島はどんな町に感じますか?
A・地元愛が強い町ですね。また当社もそうですが、鹿島発祥で県内外へ進出していく企業が多いんです。その企業同士がつながりを大切にして、地元に貢献しようとしている姿に強いエネルギーを感じますね。これだけ地酒が一堂に介するネットショップは、鹿島に生まれ育った中島社長の地元に根付いたネットワークにより実現したものなので、他ではあまりお目にかかれないと思います。また私の母方の旧姓が「藤津」で、旧藤津郡と一緒なんですよね。地元では藤津という苗字の方はいないんですよ。でも母方の実家の山口に、昔、佐賀から藤津の一族が移住したという石碑が立っているんです。これには縁を感じますね。これからも、つながりと縁を大切にして鹿島をPRしていきたいと思っています。



人気商品能古見
(左)『鹿島有明物産館』の定番人気商品がズラリ。馬場酒造場の『能古見』純米吟醸、矢野酒造の『蔵心』純米吟醸、『魔界への誘い』綾紫本格芋焼酎
(右)口当たりがソフト、主張しすぎない香りでバランスの良い甘さが魅力的な『能古見』。フルーティーで後味はサラッと切れ、どんな料理にも合う


蔵心縁(えにし)
(左)日本酒独特の香りがガツンと最初に印象を与えるが、適度な酸味が溶け合い、スーッと消えてゆく『蔵心』
(右)『蔵心』の矢野酒造による、純米酒『縁(えにし)』。金のラベルが印象的な、ギフトにピッタリな一品


東一セニョリータ陽子
(左)鹿島の隣町・塩田町の『東長』は戦後、お酒が流通しない時期にGHQ指定商品としてマッカーサーが好んだという幻の地酒だ。佐賀ん酒では定番人気の「東一」とは蔵元が違うのでご留意を
(右)地元のお酒がズラリ。スペイン生まれ、隣町・太良町が育んだ国内希少のみかん「クレメンテイン」を使った『セニョリータ陽子』。720mlの1本には糖度13度のクレメンテインが40個分詰まっている


>> 鹿島有明物産館の商品はこちらからご購入いただけます。

取材:森泉敦子



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Posted by さがファンショッピング  at 17:00 │Comments(0)鹿島有明物産館

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