店主訪問記

2014年07月31日

福岡精肉デリカ 福岡 敏子さん

福岡精肉デリカ福岡敏子さん
福岡精肉デリカ
福岡 敏子さん

すべては家庭の“美味しい”からスタート
正直、こそが信念で原動力。

 町のお肉屋さんに全国から熱い視線!!「さがファン」オープン時からの参加店であり、回数さえ少なけれどこのコーナーにおいて強烈な印象を放ってきた「福岡精肉デリカ」さん。近々では「佐賀牛カレーパン」と「佐賀和牛塩せっけん さらり」が全国メディアに取り上げられ、大きな話題に。カレーパンに至っては現在1カ月待ち、県外からもお目当て客がひっきりなし!今回はカレーパンの生みの親、熱血社長の奥様にアタック。

【さがファンならでは、追ってます!今までは…】
★地元商店街の衰退から地道な快進撃…2010年3月
★コツコツ追求&ネット力がブレイク寸前…2012年6月

Q・「佐賀牛カレーパン」、ついに全国区が確立されましたね!あの有名タレントが「めちゃめちゃおいしい!」とTVで絶叫していました!
A・テレビ効果はすごいですね。6月末にテレビ朝日「シルシルミシルさんデー」にて、“全国ご当地パンといえば大賞”に取り上げてもらって以来、注文が止まらなくて、この3週間で4000個くらいは全国各地へ発送したと思います。現在、ネットでご注文のお客様には1カ月待ちの状態で申し訳ないんですが、1日200個手作りしていてもなかなか追いつかないんですよ。

Q・パン屋さんじゃなくてお肉屋さんが作った、というところも驚きですよね!初めて取材に伺った4年半前は、地元の製パン業者さんとコラボされていた時期でした。
A・「佐賀和牛塩せっけん さらり」もそうですが、すべての商品化のアイデアは夫・社長によるものなんです。私たちはあくまでも地元の肉屋ですから、何か突飛なことをして利益を得ようなど全然思っていません。約6年前に「佐賀牛カレーパン」の原型ができて、商品化の為に製パン業者とコラボしましたが、当時は「佐賀牛カレー」も珍しかったし、ましてカレーパンはどこも商品化していませんでしたからね。約1年間、業者さんと一緒に頑張りましたが、最終的にはお互いの思いが通じ合わずにいったん白紙に戻ったんです。

Q・今は完全に奥様とスタッフの手作りですよね。そこにいたる経緯とは…?
A・もし、うちがパン屋だったら考え方は違っていたでしょうが、肉屋ですからね。利益を最優先に追求すれば、時間をかけずに一度に多数のパンが作れる手法を使ったり、粉の質を変更したり…といろいろできるんですよ。でも私たちは本業と同じく、利益を優先順位のトップにしていないので、時間がかかってもいいから本当に美味しい「佐賀牛カレーパン」を作って、お客様に提供したいと思いました。当時、私は妹と一緒に趣味でパン教室に通っていたんです。趣味ですよ!商売にするつもりは全くありませんでした…。そこに社長・夫の声がかかったんです。

Q・なるほど。趣味から商売へ…。軌道に乗せるまでが大変だったんでしょうね。
A・最初はええ~!?と思いましたよ。でも、肉屋としてお客様に「美味しかった、また買いに来ます」と言われるやりがいは実感していたので、パンづくりも同じだと思いチャレンジしました。手作りという手法においては5年前と変わりませんが、粉においては、原価を変えずにいかにより良いモノにするか、と日々考え、チャンスを伺っています。現在は20数年間一緒に働いている妹と一緒に「佐賀牛カレーパン」づくりをしていますが、ネタになるカレー作りにおいては、実は私以外、門外不出なんですよ…。

Q・カレーを包む“がわ”も重要ですが、何といっても中身の佐賀牛カレーですよね!
A・そうなんです。それこそがパン屋ではなく、肉屋の本領発揮といったところですね。「佐賀牛カレーパン」の中身は、佐賀牛のあらゆる部位を使っています。よくお客様から「カレーパンなのに脂っぽくなく、重くない。存在感のある佐賀牛を使っているのにしつこくない」と言われるのですが、カレーはもちろん、“がわ”であるパンの食感に一番見合った部位を使っているんですよ。今でこそ、佐賀牛を使ったカレーパンはあちこちで見ますが、あらかじめ出来たカレーペーストの中に佐賀牛を織り込む商品が多いようですね。私たちの商品は佐賀牛ありき、佐賀牛のスープをベースにカレーを作り、パンに織り交ぜています。手間ひまはかかりますが、その差というものは食べてわかるものだと思っています。

Q・「福岡精肉デリカ」さんの「佐賀牛カレー」も絶品なんですよね。今はいろんなお店が佐賀牛カレーを出していますが…実は、先取りだったんですね!
A・「佐賀牛カレー」は白いご飯に合うように作られていますので、実は「佐賀牛カレーパン」に使うカレーとは根本的に作り方も違うんですよ。実は夫の母・義母のカレーがすごく美味しくて家族内でとても評判だったんです。結婚するまで肉のことは全然知りませんでしたが、肉の知識をつけると同時に、佐賀産和牛を使った義母のカレーのレシピを受け継いだんです。ですので、「佐賀牛カレー」は福岡家・おばあちゃんの味、「佐賀牛カレーパン」は私・お母さんの味といいましょうか。30数年前、結婚した時点ですでに原型となるカレー自体が存在していたんですよ。

Q・面白いお話ですね!!レシピが門外不出なのも理解できます。奥様が倒れたりなどしたら、「佐賀牛カレーパン」は食べられなくなってしまいますね。
A・そうですね~!そうならないように気をつけます(笑)。妹含め、スタッフが休日の時まで店に出てきてくれて…もう感謝の気持ちでいっぱいです。テレビなどで取り上げられるようになってから、周りの人たちから「カレーパンと石けんで十分稼いでいるでしょう」などと言われることもありますが、全く!全然!!です。何回も申し上げていますが、私たちは地元に密着した肉屋であり、優先順位はお客様に「美味しい!」と言われ、私たちのふるさと、佐賀に興味を持ってもらえること。今はとにかく、全国でお待ちのお客様にいち早く商品を届けることと同時にスタッフに休日をとらせたいですね。

Q・「福岡精肉デリカ」さんの商品を通じ、全国に佐賀の存在が広まり「さがファン」も嬉しい限り!さすが夫婦ですね。その情熱に圧倒されます。
A・正直言うと、将来的に不安もたくさんありますよ。でも、お互い「美味しい」と感じることに絶対妥協しないという点が共通点であり、原動力です。とにかく食べることがお互い好きなんですよね(笑)。それが何よりもの理由だと思います。お互いが少しでも妥協したら、きっと店はつぶれてしまうと思うんですね。「佐賀牛カレーパン」は390円ですが、それを「高いなあ」と言われるお客様が段々減ってきているんです。「高い」よりも「美味しい」という声が増えていることが、本当に嬉しいですね。

Q・ご主人はずっと“食”に関わる活動をされていますし、どんなに時間をかけても、本物は残っていくんですね。ブームとは違う信念をいつも感じます。
A・確かにテレビにとりあげられたら、ブームになるかもしれません。でも私たちの信念は、“正直”であること。今では佐賀に来るのが初めてという県外からお客様も見えます。ブーム感を出す為に行列の風景を作りたいという関係者もいらっしゃいますが、お客様を必要以上にお待たせしたくないので、とにかく商品を早くお届けしたい、その一心で土日限定の「佐賀牛カレーパン」販売もスタッフ一丸となってさばいています!良いものは良い、美味しいものは美味しい。肉屋に嫁いだ時点でのシンプルな思いをベースに今後も地元、全国の皆さんに喜んでいただけるように、頑張っていきたいと思っています!

カレーパンカレーパン
1日200個限定、土日のみ揚げたてが味わえる「佐賀牛カレーパン」。添加物は一切使わず、イースト菌、国産無塩バターを使用。ボリューミーなのに、サクサクした食感で思わずペロリ!一度食べると、間違いなくクセになる…。

外観外観
外観外観
夏場はブルーの大きな日よけが目印。「カレーパン」の黄色いのぼりを目指して!スッキリとした商店街跡地に「やわらかいお肉とカタイ信用で奉仕する福岡精肉デリカ」の文字がどっしりと構える。

さらりカレー
佐賀和牛塩せっけん さらり」も店頭の特設コーナーに並ぶ。福岡さん夫婦はじめ、スタッフのみなさんのスベスベな手を見れば、その効果は一目瞭然だ。大人気の「佐賀牛カレー」はレジの人に一声かけて。カレーにも生産者や牛が育てられた場所がわかる個体識別番号が書いてある。

佐賀牛ハンバーグ佐賀牛ハンバーグ
県産のタマネギを大きく切ることで、より佐賀牛のうまみとタマネギの甘みが絡みやすくなった「佐賀牛ハンバーグ」。一口食べると、ハンバーグなのに舌の上でとろける柔らかさ!佐賀牛はステーキやすきやき用に使う肉を使用しているこだわりよう。

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Posted by さがファンショッピング  at 17:00 │Comments(0)福岡精肉・デリカ

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